訳もなく不安になるときに ~松下幸之助さんが教えてくれた「明るさ」の力~
ふとした瞬間に、訳もなく不安になることがあります。
大きな問題があるわけではないのに落ち着かない。先のことを考えると胸がざわつく。
このままでいいのだろうか。私は何か間違えているのではないだろうか。
そんな気持ちに飲み込まれそうになることがあります。
私自身も、不安に心を占領されそうになることがあります。
そんな時、思い出すのは、松下幸之助さんのお話です。
松下幸之助さんは、世界的企業パナソニック(旧・松下電器産業)の創業者であり、
「経営の神様」とも呼ばれた人物です。
しかし、幸之助さんの人生は決して順風満帆なものではありませんでした。
松下幸之助さんといえば、日本を代表する経営者として知られています。
しかし、その人生の始まりは決して恵まれたものではありませんでした。
幼い頃に実家の事業が失敗し、家は没落。小学校を4年で中退し、9歳で奉公に出ることになります。
十分な教育を受ける機会もありませんでした。さらに生涯を通して病弱で、健康面にも多くの不安を抱えていたと言われています。
普通なら、「なぜ自分だけこんな境遇なんだ」と嘆いても不思議ではありません。
けれど幸之助さんは後年、驚くようなことを語っています。
「私は三つの恵まれたものを持っていた」
貧乏だったこと。学歴がなかったこと。体が弱かったこと。
「貧乏だったから、人の苦労が分かった。」
「学歴がなかったから、誰からでも素直に学ぶことができた。」
「体が弱かったから、人に任せることを覚え、多くの人の力を借りることができた。」
多くの人が不運と呼ぶ出来事を、幸之助さんは人生からの贈り物として受け取っていたのです。
私たちはつい、「足りないもの」に目を向けてしまいます。
けれど幸之助さんは、「今あるもの」 に目を向け続けていたように思うのです。
ある時、幸之助さんは記者からこんな質問を受けました。
「どうしてそのような運命になったと思いますか?」
すると幸之助さんは、「運命という言葉はないでしょうね。」と答えたそうです。
そして続けて、「明るかったからでしょうね。」と答えたのです。
幸之助さんは人生の中で、苦労、失敗、病気、不安という出来事を常に明るく受け止めようとしました。
絶望の中にも光を探そうとして、その積み重ねが人生を形作っていったように思います。
幸之助さんは採用面接で、「あなたは運がいいですか?」と質問したという有名な話があります。
そして、「私は運がいいです」と答える人を評価したそうです。
それは本当に運が良かったからではありません。
苦しい経験の中にも学びを見つけられる人。
誰かの助けに感謝できる人。
失敗から立ち上がる力を持つ人。
そういう人は結果的に運を味方につけることを知っていたからです。
人生は、自分が投げ掛けたものが返ってきます。
暗いものを投げ掛ければ、暗いものが返ってくる。
怒りを投げ掛ければ、怒りが返ってくる。
けれど、 明るいものを投げ掛ければ、明るいものが返ってくる。
温かいものを投げ掛ければ、温かいものが返ってくる。
幸之助さんはすべての現象について明るくとらえられる人だったからこそ、
明るさと温かさに包まれた人生になったのだと確信しました。
私たちは幸之助さんと同じ時代を生きたわけではなく、直接会うこともできません。
それでも、幸之助さんが人生に投げ掛け続けた温かさを、今も受け取ることができます。
幸之助さんの言葉、考え方、生き方を通して。
人が人生に投げ掛けたものは、時代を超えて誰かに届くのかもしれません。
だから私は、不安な時ほど思い出したいのです。
今見えているものが絶望だけに見えても、その中に小さな光があるかもしれない。
今日起きている出来事の意味は、今はまだ分からないだけかもしれない。
松下幸之助さんがそうであったように、目の前の現実に光を探しながら、
人生に明るさを投げ掛けながら、温かさを投げ掛けながら生きてみたい。そう思っています。
そして今度は、いつか誰かの心にも温かさを手渡すことができると信じて。
このブログに出会ってくださった方にも、温かさが届きますように😊🌿
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