12月、一年の終わりに。「心と体が整う時間の使い方」~中医学の“時辰養生”で、あなたの一日を豊かに~
◆体には“時間ごとのスイッチ”があるって知っていますか?
じつは、わたしたちの体には「時間ごとのリズム」があります。
中医学では古くから
“どの時間に、どの臓器が活発になるか”
という視点で体を整える「時辰養生(じしんようじょう)」という知恵が大切にされてきました。
そして近年、西洋医学でも
“体の働きは時間で変わる” → 時間を味方にすると治療効果が変わる
そんな「時間治療(クロノセラピー)」の研究が進んでいます。
私たちの体は、見えないところで、時間に合わせて働いてくれています。
そのリズムを知ることで、“心も体も、よりラクにより心地よくなれる”のです。
そんな時辰養生について、今日は分かりやすくまとめてみました。
『一日の時間の理想的な使い方』をご紹介いたします♪
◆中医学の「時辰養生」とは?
1日は、12の時間帯に区切られ、
それぞれに“活発になる臓”があります。
これは、医学以前に
「自然のリズムに合わせて生きる」という昔ながらの生活の知恵です。
例えば
● 朝は大腸が動くから排泄の時間
● 夜は肝と胆が働くから、深い眠りが必要
● 午前中は脾が働いて集中力が高い
● 夕方は腎をいたわって、一日の疲れをゆるめる時間
こんなふうに、体には“流れ”があることが分かってきます。
◆一日の体のリズム(時辰養生)まとめ
🌙 子の刻(23〜1時)胆の時間
・この時間は、心と肝がしっかりと休めるように、深い眠りに入っていたい時。
・スマホや刺激はNG。
・眠りにつく前に、ゆっくりお腹を温めたり、深呼吸をして“睡眠モード”に切り替えましょう。
🌙 丑の刻(1〜3時)肝の時間
・ストレス解毒・血の巡りの調整など、肝の大仕事が始まります。
・深い眠りが必要な時間なので、夜中に目が覚める人は、日中のストレス過多や疲労のサインかも。
🌅 寅の刻(3〜5時)肺の時間
・免疫アップ、呼吸器が整えられる時間。
・早朝に自然と目が覚めるのは、本来のリズムに近いサイン。
🌅 卯の刻(5〜7時) 大腸の時間
・排泄のリズムが整いやすい時間。
・朝の散歩、白湯、深呼吸などでスムーズなお通じにつなげて。
🌞 辰の刻(7〜9時) 胃の時間
・しっかり朝食をとりたいタイミング。
・“胃がよく動く時間=エネルギーを作れる時間”。
🌞 巳の刻(9〜11時) 脾(ひ)の時間
・集中力・思考力が高まる時間帯。
・サクサク仕事が進むゴールデンタイムでもあります。
🌤 午の刻(11〜13時) 心(しん)の時間
・少し休憩して、脳と体をクールダウン。
・軽めの昼食が理想。
🌤 未の刻(13〜15時) 小腸の時間
・午前中に食べたものをしっかり吸収する時間。
・細かい作業や集中力が必要な仕事より、軽めのルーティンがおすすめ。
🌇 申の刻(15〜17時) 膀胱が元気に働く時間
・体の水はけが良くなる時間。
・頭・背中・目の疲れをケアするマッサージやストレッチが◎
🌆 酉の刻(17〜19時) 腎の時間
・腎は“生命エネルギーの源”と考えられる臓。
・夕食は朝食の4割程度が理想、体をゆっくり休める方向へ。
🌃 戌の刻(19〜21時) 心包(しんぽう)の時間
・リラックス&自律神経の切り替えタイム。
・好きな音楽、ぬるめのお風呂、軽いストレッチなど「ほっとする時間」を。
🌃 亥の刻(21〜23時) 三焦の時間
・体の巡りを整える時間。
・ここで眠りに入ると、体のリズムが整いやすく、翌朝の目覚めも軽やかに。
◆12月、一年の終わりに
ご自分のペースで、心と体のリズムに寄り添う時間を
少しだけ取り入れてみませんか?
忙しい一年を過ごしたあなたが、
最後のひと月こそ“体のリズム”に寄り添ってあげることで、
心と体は安心して、静かに整いはじめます。
頑張るための時間ではなく、 回復するための時間。
自分をやさしく包むサイクルが、 来年のあなたをそっと支えてくれますように🌿✨
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