あなたの中で思い出される“過去の自分”は、今のあなたをどう思っている?


私たちは、いつも「今」を生きています。

今この瞬間も、次の瞬間にはもう「過去」になっている。


さっきまで考えていたことも、昨日の出来事も、10年前の記憶も。

時間の中では、すべて同じように「過去」へと積み重なっていきます。


それなのに私たちの心の中には、「今の私」と「過去の私」がいるような感覚があります。


そして、落ち込んでいるときや、不安を抱えているときほど、

過去の自分が、今の自分にこんな言葉をかけていることはありませんか?


「もっとちゃんとしなよ」

「どうしてまた同じことをするの?」

「昔からあなたはそうだったよね」

「こんなこともできないの?」

「もっと頑張らなきゃだめだよ」


まるで、過去の自分が、今の自分を厳しく見張っているかのように。

では、本当に、過去の自分は今の自分を責めているのでしょうか?




過去の自分を、一番厳しく責めているのは誰?


過去の自分には、

そのときの知識しかありません。

そのときの経験しかありません。

そのときの心の余裕しかありません。


今の自分が知っていることを、過去の自分は知りません。

今の自分から見れば、「どうしてあのとき、あんなことをしたんだろう」と思うこともあるでしょう。でも、その瞬間の自分は、そのときの自分なりに考え、感じて、精一杯の答えを出したのです。


 それなのに私たちは、「今の自分が持っている答え」を使って、「過去の自分」を裁いてしまう。そして、その厳しさは、いつの間にか「今の自分」に向けられていきます。


「まだ足りない」「もっと頑張らないと」「こんな自分じゃダメ」

自分自身に厳しい言葉をかけ続けることで、心の中に「厳しい自分」が育っていくことがあります。




その厳しさは、目の前の人に向かうこともある


自分自身に厳しい状態が続いているとき。

目の前の人の何気ない言葉や態度を、必要以上に「責められている」と感じることがあります。


注意を受けたとき、無意識のうちに「否定された」「認められていない」「また責められた」と感じていることがある。そして、「どうしてこの人は、いつも私だけに厳しいんだろう」と、相手に怒りや敵意を抱くこともある。


実際に相手が厳しい場合もあります。傷つける言葉を言われたり、尊重されない関係であれば、それを「自分の投影だから」と片付ける必要はありません。でも、もし同じような場面が何度も繰り返されるとしたら。一度、自分の内側にも目を向けてみる。 「私は今、自分にどんな言葉をかけているんだろう?」と。


そのようなとき、目の前の人に感じている「厳しさ」の中に、自分が自分自身に向けている厳しさが重なっていることがあるかもしれません。心理学では、自分の内面にある感情や認知を、他者との関係の中で感じたり、相手に重ねて捉えたりすることを「投影」という考え方で説明することがあります。


だからこそ、「相手が変われば、私は楽になれる」 のではなく、「私と私自身の関係が変わったら、目の前のこの人との関係はどう見えるんだろう?」と考えてみることにも意味があります。




自分に向ける言葉が変わると、世界の見え方も変わる



たとえば、


「なんで私はこんなこともできないんだろう」と思ったときに、

「その悔しさは、自分はできると信じているからだよ」 と言ってあげる。


「また失敗した、いつも同じ繰り返し」と思ったときに、

「挑戦しているからこそ、得られた結果だよ」 と言ってあげる。


「もっと頑張らなきゃ」と思ったときに、

「未来を信じているから、芽生える気持ちだよ」 


こんな風に、自分自身を親友のように思って声を掛けてみる。

すると、少しずつ過去の自分と、今の自分との関係が変わっていきます。


そして、自分との関係が変わり始めると、以前なら「怖い」と感じていた人の言葉や態度が、少し違って見えることがあります。「この人は私を責めている」と思っていた言葉が、「ただ伝えているだけなのかもしれない」と思える。


これは、自分で自分を責めることが減って、自分自身を癒しはじめたことが、「周囲の人との関係」や「世界の見え方」に表れてきている現象なのです。




過去の自分は、今の自分を応援するために存在している


ここで、最初の問いに戻ってみたいと思います。

あなたの中で思い出される「過去の自分」は、今のあなたをどう思っているでしょうか?


「もっと頑張れ」「まだまだ足りない」「どうしてこんなこともできないの?」

と、責めているでしょうか。

それとも、

「よくここまで来たね」「いろんなことがあったね」「私の知らないことを、たくさん経験したんだね」「大丈夫。私は、あなたが頑張ってきたことを知ってるよ」

と、言ってくれるでしょうか。


どのような言葉が浮かんできたとしても、過去の自分は、今の自分を責めるためにいるのではなく、 今の自分を応援するために、心の中に存在している、そう思うのです。 


今の自分が在るのは、頑張ってくれた過去の自分がいるから。もし、そう思えた方がいたら、

「ここまで連れてきてくれて、ありがとう」と、過去の自分に伝えてみてください。


まもなく秋分の日を迎える今、その気持ちは、私たちを見守ってくれているご先祖様にも繋がり、現世を生きる感謝として届くことと、私は信じています。✨🍂✨




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